タイ株。FORTH SMART SERVICE(FSMART)の株式を購入検討

BTSやセブンイレブンでよく見かける端末があります。

f:id:Mao1:20181025170728j:plain

 

 私は使ったことがありません。正直なところ、ちょっと古臭い端末だなといつも思っていました。

 

つい先日、この端末を提供している企業が上場していることがわかりました。きっかけは、2018年9月2日の日経ヴェリタスの記事です。

 

 

タイの2部市場であるMaiにおいて、2018年1~6月の純利益ランキングで首位になったということです。興味を持って調べてみました。

 

取扱高と売上とテイクレート

フォーススマートサービス社のホームページより抜粋します。

 

f:id:Mao1:20181025171037p:plain

 


Total amount receipt through “Boonterm kiosk”はキオスク端末による取扱高です。


 

15,386→23,383→36,174(MBaht)

 

と増加傾向です。

 

Totla revenue from core businessはキオスク端末からの売上となるので、テイクレート(売上/取扱高)は、

 

10.05→9.60→8.58%

 

と減少傾向です。 また、182Qを見ると、全体の売上は現在も伸びていることがわかります。

 

f:id:Mao1:20181025171138p:plain

 

ROE 
ROEは高いですね。ただし、貸借対照表を見ると、自己資本は順調に増加中ですが、それ以上に負債が増えているので、自己資本比率は低下傾向です。

 

キオスク端末の設置数や使用平均回数

f:id:Mao1:20181025171119p:plain

 


No. of kiosksがキオスク端末の数です。キオスク端末は

 

65,867→92,082→124.653台

 

と増加しており、それにしたがってキオスク端末の使用回数も

 

1,472,829→2,031,458→2,192,335(回/day)

 

と増加しています。 ただし、キオスク端末1台あたりの「使用回数/day」と「取扱高/day」をそれぞれ計算すると、

 

22.4→22.1→17.6回


28.6→31.5→45.2Baht

 

となっており、使用回数は減少傾向です。つまり、使用回数の減少を1回あたりの取扱高と設置台数の増加で補っている状態です。

 

投資は見送り

客が少額の決済をすることにより、会社に手数料として小銭がチャリンチャリンと入ってくるビジネスモデルです。このビジネスモデルは好きです。

 

売上はまだ増加傾向であり、街中で学生がトップアップしているのを見かけます。 しかし、投資は見送ります。 懸念点はスマートフォンによって使用回数の減少がこれからも見込まれることです。このキオスク端末を用いなくても、スマートフォンの銀行アプリで簡単にチャージができます。私は使う必要性を感じません。

 

先ほど書きましたが、使用回数の減少を1回あたりの取扱高と設置台数の増加によって補っている状態です。また、自己資本比率が年々低下している点も気になります。約6.5%という配当利回りの高さは魅力的ですけども。 感覚的には、携帯電話が普及して廃れていった公衆電話のような感じになるのではないかと思います。