セミリタイアに向けての投資戦略。毎月のキャッシュ・フローを得るために -ストラテジー・アロケーション
今日は、現在私が採用している投資戦略について書きたいと思います。
上記の記事を読んでいただけたらわかると思いますが、私はいろいろな投資戦略に手を出しています。そして、今の投資戦略に落ち着きました。
「勝つ投資 負けない投資」はつい最近出版された投資本ですが、この本の中に「自分に最も適した投資のやり方とは、実は投資を始める前からすでに定まっている」という興味深いことが書かれていました(実際は断言調ではなく、「という持論を持っています」と続きます)。
私の投資戦略は特大のリターンを得られるものではないですが、今の自分にしっくりきています。
ストラテジー・アロケーション
アセット・アロケーションは投資資金を複数の異なった資産に配分して運用することを言います。投資本ではよく紹介されていますね。
私は、異なった資産に配分して運用することではなく、異なった戦略に配分して運用することを意識しています。ですから、これをストラテジー・アロケーションと名づけました。
どういうことかと説明しますと、今は3つの戦略にもとづいて資金を分けています。
1本目の柱:高配当株戦略
2本目の柱:オプション戦略
3本目の柱:暴落に備えた資金
それでは、説明します。
1本目の柱:高配当株戦略
参考になる本は シーゲル氏の本ですね。
毎年配当金を増配している企業、高利回りな企業に投資をしています。いわゆるディフェンシブ銘柄と言われている株式です。不況時でも関係なく配当金を支払ってくれます。
株式投資はリスクが高いと一般的に思われていますが、これらの銘柄は値動きが少なく、まるで債券のようです。しかも、毎年増配してくれます。
労力がまったくかからないことも特筆すべきポイントです。ひたすらバイ・アンド・ホールド。
セミリタイアをするうえで、安定した配当金は大事な収入源であり精神安定剤となります。
欠点は、利益率が低いことでしょうか。
2本目の柱:オプション戦略
参考になる本は、Kappaさんの本ですね。
カバード・コール、キャッシュ・セキュアード・プットの良いところは、株価がヨコヨコでも利益を出せることです。
勝率もかなり高くて、高配当銘柄に投資をするよりも多くのキャッシュを手に入れられます。
あと収益も安定します(シャープレシオが高くなります)。
売りと買いを組み合わせてβ(市場感応度)を消して、α(運用者のスキルによる超過収益)のみを抽出することにより、相場の動向にかかわらず利益を取りに行くロングショート戦略というものがありますが、カバード・コールとキャッシュ・セキュアード・プットはロングショート戦略の亜流となります(ただしロング偏重なので、きつい下落では大きなダメージを負います)。
また、インデックス持ちっぱなしよりも良いというデータもあります。
このようなデータはどの時期から計測を開始するのかで変わってきます。たとえば、株式が割安である時期(2008年など)などからデータを取得すると、単純に指数インデックスをロングするほうが有利です。
なぜなら、カバード・コールとキャッシュ・セキュアード・プットは性質上、株価が暴騰をする一方通行の相場では不利だからです。なので、割安時には近くのコールを売って、遠くのコールを買うスプレッドの形を取ることは理にかなっていると思います。
欠点は、買えないリスクが顕在化することです。私は主に個別銘柄でオプション戦略をしているので、プットを売るときは買いたいストライクプライスのオプションを売るターゲットバイイングになります。
しかし、ターゲットバイイングを仕掛けた銘柄の株価が買えないままスルスル上昇していくことが頻繁に起こると、デルタで儲けたほうがいいのではないかと考えてしまいます。
欠点をもう1つ。それは、簡単に特大のレバレッジがかけられることです。
レバレッジをかけることは自己責任ですが、誤発注すると即死する可能性があります。
気をつけたいところです。
3本目の柱:株式暴落待機の現金
ウォーレン・バフェットは現金を20%保有しているそうです(余談ですが、私は「バフェットからの手紙」を紙の書籍とオーディオブックの両方で持っています。眠れないときに聴くといつの間にか寝ていますw)。
オプションは勝率が高くて、現金が多く入ってくるのですが、だからこそ控えめにする必要があると思っています。
根底にはある考えがあります。それは、
勝率が高いトレードは、期待値がマイナスの可能性が高い
というものです。
FXのスワップ取りなんかもかなり危険です。10年間積み重ねた利益が、1日の激しい値動きで吹き飛ぶイメージです。
勝率が高いからという理由で、通常時の値動きに最適化して毎月のキャッシュ・フローを多く取りにいくなんて自殺行為です。
通常時の値動きでの最適化 イコール ハイボラ相場で即死
です(ハイボラ相場とは、値動きが激しい相場のことです)。
最後に
株価の値動きは上昇、横ばい、下落の3パターンです
上昇するときは、保有しているディフェンシブ銘柄と配当金、
横ばいのときは、配当金とオプション、
下落のときは、配当金、さらに資金を突っ込む
という感じで利益を上げる夢想をしています。
また、補足をしておきますと1か月後には上述した戦略を変えている可能性があります。投資家として一貫性は大事な要素ですが、同時に自分が間違っていることを認める素直さも必要だという考えは先輩投資家の受け入りです。
投資に正解はありません。1つの要因として、みんなが正解だと認めた場合、需要が増すことによって価格に歪みが生じて、割高なものを買う、割安なものを売るということになるので、結局正解ではなくなるということが挙げられます。
好奇心を持ち続けて、これからも勉強を続けたいと思います。