会社の良さは歳を取らないとわからない

もうすぐ35歳になります。私は28歳で新卒入社の会社を辞めて2年間プラプラしたことがあり、いまだにそのときの記憶は強烈に残っています。あれから5年間も経過している気がしません。でも、気づけばこんなにも年月が経っていました。

 

30代中盤になるとおぼろげながら将来の自分が見えてきます。現状に安住するのか、はたまた狂気の世界に繰り出すのかはその人次第です。

 

さて、昨今の金余り状態により投資家儲けすぎ問題が勃発しており経済格差が気になるところですが、その他にも独身の増加による繋がりの格差があります。

 

人生においては健康が土台にありますが、その上に築くべきものは、つまるところ、お金と人間関係です。

 

橘玲さんの本でさんざん社会資本という言葉を見てきたのものの、はっきりとそれを認識していませんでした。実感したのは、今の職場で働いている独身男性を見たことです。大病を患ってリタイアした独身男性が再び会社に戻ってきたのです。

 

会社を辞めたがっている若者からしたら信じられないことだと思いますが、社外の人間関係を築いてこなかった人々にとっては、社会的繋がりが得られる会社はお手軽で居心地の良い空間なのです。

 

歳を取ると、嫌がられることのほうが多くなります。老人ばかりの空間に若者がいると、その若者がいることはプラスに働きますが、若者ばかりの空間に老人がいると、その老人がいることはマイナスなのです。しかし、会社という組織では、基本的に老人になっても他者から邪険に扱われることはありません。

 

身体はどんどん機能が低下します。新しいことを始めるにも億劫です。一人で過ごすにも暇で仕方がない。だったら会社に行こう。そういうことです。

 

誰もが歳を取り、孤独死する可能性はあるわけで、いずれは覚悟しておかなければならないことだと思います。