働きすぎるとみんな不幸になる
昔に無料で手に入れた『予想通りに不合理』をオーディオブックで聞いていて、公共財ゲームが気になりました。
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●公共財ゲーム
ルール1.4人に10ドルずつ配る。
ルール2.場に出した金額の2倍を、4人で分配できる。
4人全員が場に10ドルずつ出せば、40 x 2 = 80、80 / 4 = 20、で1人20ドル得られる。しかし、場に出していない人にも分配されるため、一人がズルをすると 30 x 2 / 4 = 15 になるが、ズルした人は25ドルになって得をする。
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この公共財ゲームは、ズルが行われると、最終的には信頼感が失われて場にお金は出なくなります。そして、これは社会の一員である私たちがどのように共有をしているかを表しています。信頼があれば全員得をするし、信頼がなければ全員が損をするのです。
これとよく似た話をTwitterで見たと思っていたら、どうやら仕事に関する話でした。パイが限られているなかで、1人が働いてたくさん稼ごうと思ったら、周りは取り分が少なくなるからより働く必要が出てきて、結局みんな取り分は変わらず仕事量だけ増えて不幸になるという話です。
家を買うとかも同じで、見栄のために大きい家を頑張って買うと、周りも大きい家を頑張って買うため、結局、周りと同じサイズの家のローンを背負う必要が出てきます。
公共性ゲームは、過剰労働や見栄のための物品といった現代を生きる人間を不幸にしている要素を簡単に示した美しいモデルだと思います。
そして、人間の本能から考えると、不特定多数のグループに属すると何かしらの不幸になるのは決まりきったコースのようです。なぜなら、出し抜けようとする人は必ずいて、そこから周りを巻き込んだ抜け出せない不幸なレースが始まるからです。
とりあえず、以下を意識することが大事だと思います。
1.信頼できる人たちだけで構成した排他的なグループに属する
2.見栄をはらない
3.自分自身、不平不満を言わないように意識する
4.勝つためではなく、好きなことにフォーカスする
それにしても、もっと仕事が少ない社会になってほしいのですが、どのようにすればよいのでしょうか。
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