会社を辞めて無職を満喫できる人は子どものときから変だったよね

「会社を辞めたい!」と思って実際に辞めてしまうような人々は、学生時代に登校拒否だったり帰宅部だったりで孤独な時間を過ごしていた時期があるのだと思います。

 

孤独に過ごした時間が、大人になってからも忘れられない甘美な夢となっているのです。

 

会社を辞めてふらふらしたいって言っている人たちにガチガチの体育会系が見られません。これは、22歳ぐらいまでに核となる価値観が形成されて、その後の人生の方向を決定づけているということではないでしょうか。

 

会社を辞めて無職として生活していけるかどうかの判別は、22歳ぐらいまでをいかに過ごしたかということです。

 

最近読んだ本に、こんなことが書かれていました。

 

成人男性がどのチームの贔屓になるかについて、またしても8歳前後の出来事が重要であることが確認された。総論として5歳から15歳までの時期が、少年を形作るうえで鍵を握る。贔屓を根付かせるうえでは、19歳や20歳当時の経験は8歳時に比べて8分の1しか重要ではない。その頃には、障害の贔屓チームが心に根づいているか、あるいは野球に興味を持たない人間になっているかだ。

 

 

好きな野球チームは8歳時の出来事が重要であるということですが、野球チームだけでなく、いろいろなことに当てはまると思います。

 

子供のころにガンダムを好きだった人が、大人になってからもガンダムを好きなように、子供のころにFF7を好きだった私が、大人になってPS4で発売されるリメイクを楽しみにしているように、子供のころに暇な時間を過ごした人は、大人になってからも暇な時間を求めてしまうのです。

 

ジャムは買わない

何時に起きるか何時に寝るか、何を食べるか食べないのか、今日は何をするのかしないのか。私たちはこれらのことを自分で決めていると思いがちです。しかし実際は、会社に行くことを前提に、狭められた範囲の中で選択しているに過ぎません。

 

会社を辞めてニートになれば、すべて自分で決めることができます。

 

「そんな生き方でどうするの?」なんて言ってくる家族や友達がいたら、切り捨てれば良いのです。人間関係のしがらみがない海外なんて最高です。どのようなことに対しても責任を感じる必要はないのです。 自由というのは選択肢の多さです。

 

しかし、選択肢の多さゆえに何も選択できなくなる人も世の中にはいます。多くの選択肢を提示されると決断ができなくなるのです。

 

このような実験があります。コロンビア大学教授のアイエンガー氏は、スーパーの試食コーナーに6種類のジャム、または24種類のジャムを棚に並べて、それぞれの場合で人々の行動の違いがどうなるかを観察しました。 結果、24種類のほうが人は多く集まりましたが実際に購入したのは3%にとどまりました。

 

一方で、3種類のジャムのほうは購買率が30%に上りました。

 

会社に勤めていたときは限られた時間を使って好きなことに打ち込んでいたのに、会社の縛りがなくなった途端、何をすればよいのかわからなくなるのです。

 

チリが積もった山などいらぬ

24種類のジャムから選んで購入まで至った人は何が違ったのでしょうか。

 

多くの情報を目の前にしても、脳が疲弊しなかった人たちでしょう。

価値基準がはっきりしていて、情報を取捨選択できた人もいるでしょう。

ジャムについての知識がもとから深くて、ジャムからの情報をすべて処理してもまだ決断をするリソースが残っていた人もいるでしょう。

 

あとは、責任感を感じていない人もいたことでしょう。

 

どれを選んでもどうだっていいのです。責任感をなくすことにより、24種類のジャムを選ぶことができるようになるのです。責任感をなくすことにより、選択肢が増えるのです。

 

責任感をなくすと自由が増えます。とてつもない開放感を味わえます。でも、責任感をなくした結果、周りとは薄っぺらい関係しか築けずに、それを積み上げて過ごした将来に、やっぱり薄っぺらいさまを見て、何も持っていないことに絶望する恐怖を感じるのです。